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性に淡白でも恋愛できる?|ノンセクシャルの自認と伴侶探し

性に淡白で恋愛がうまくいかないと悩んできたなら、「草食」「奥手」は他称かもしれません。恋愛感情はあるのに性的なことが気が重い——そんな感覚はノンセクシャルやアセクシャルかもしれません。自分の感覚を言葉にして、自分に合う相手を見つける方法を解説します。

Pace編集部
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「性に淡白だよね」「草食系なんじゃないの」——そう言われてきたなら、それはあなたを正確に表した言葉ではありません。草食・奥手・恋愛下手と呼ばれ続けてきたなら、それは周囲が貼ったラベルです。あなたが感じてきた「性的なことが気が重い」という感覚は、欠点でも性格の問題でもなく、あなたの性的指向のひとつかもしれません。特に男性は、この感覚を「努力不足」「慣れれば変わる」として何年も片付けてしまいがちです。

「性に淡白」という感覚とノンセクシャル・アセクシャルの関係の解説

「性に淡白」とはどういう状態か

「性に淡白」という言葉は、日常では「性的欲求が低い」「性的なことへの関心が薄い」という意味で使われます。しかしこれは、性格的な特徴として処理されることがほとんどです。

実際には、この感覚は性的指向の軸で説明できることがあります。人の性的指向には、他者に性的に惹かれる強さという軸があります。その軸の低い端に位置するのが、ノンセクシャルやアセクシャルです。

特徴性に淡白(一般的な言われ方)ノンセクシャルアセクシャル
恋愛感情あるあるある人もない人も
性的欲求低め・弱いほとんどないない・感じない
社会的な見方「性格」として扱われがち性的指向のひとつ性的指向のひとつ
自己認識「直すべき欠点」と思いがち「私はこういう人」「私はこういう人」

同じ感覚でも、「性格」と見るか「性的指向」と見るかで、自分への向き合い方が大きく変わります。

ノンセクシャル・アセクシャルかもしれない4つのサイン

「性に淡白」という感覚がある人の中で、ノンセクシャルやアセクシャルに近い人には共通するサインがあります。

  • 恋愛感情はあるが、性的な段階が近づくと気が重くなる: 誰かを好きになる気持ちはあるのに、関係が「次のステップ」に進むと自然に遠ざかってしまいます。
  • 性的なことを求められる関係が長続きしない: 交際相手ができても、性的な期待を感じると気詰まりになり、気づいたら離れていきます。
  • 性のない関係が理想に感じる: 一緒にごはんを食べたり休日を穏やかに過ごしたりすることが「理想のパートナーシップ」で、性的な関係はあまりイメージしません。
  • 「いつか変わるはず」という言葉がしっくりこない: 「好みの相手が現れれば変わる」「慣れれば大丈夫」と言われても、自分では疑問を感じています。

4つのうち2つ以上が当てはまるなら、ノンセクシャルとは?アセクシャルとは?を一度読んでみてください。自分の感覚に重なる部分があるかもしれません。

男性が「性に淡白」を性格の問題だと思い込む3つの理由

自分のセクシャリティがわからない男性の多くが、自認が数年遅れます。理由は3つです。

① 「男性は性欲が強いもの」という社会的な圧力

男性は性的に積極的であることを当然とされる文化があります。性的欲求が薄いと「男性として未熟」「どこかおかしい」という視線にさらされることを恐れ、自分の感覚を正直に見るのが難しくなります。

② 「草食系」「奥手」という逃げ道ラベルの存在

「草食系」という言葉は、性的欲求の低さを性格の一種として処理できる便利なラベルです。このラベルに収まっている間は、自分の感覚をより深く掘り下げる必要がありません。その結果、本来の性的指向への気づきが先送りになります。

③ 自認するための言葉を知らない

ノンセクシャル・アセクシャルという言葉を知らなければ、自分の感覚を照らし合わせるものがありません。言葉がないと、「自分がおかしい」という漠然とした不安だけが残ります。電通グループが2023年に実施した調査では、アセクシャルに該当する人は全体の1.56%と報告されています(電通LGBTQ+調査2023)。見えにくいだけで、同じ感覚を持つ人は確かに存在します。

男性が性に淡白であることを自認しにくい社会的背景の解説

「性に淡白な自分」と向き合う3ステップ

  1. 自分の感覚をチェックする: 以下のチェックリストで、自分の感覚の輪郭を確かめます。
  2. 言葉を探す: 診断で、自分に近いセクシャリティの傾向を言葉にします。
  3. 合う相手と出会う: 性を前提としない出会いの場と、相手への伝え方を知ります。

セルフチェック

  • 恋愛感情はあるが、性的な接触に気が重さを感じる
  • 「性的な関係を持てば好きになれる」とは感じない
  • 相手が性的な前進を求めてくると、関係が続かなくなる
  • 性なしの安定した関係(友人のような深いパートナーシップ)が理想に感じる
  • 「草食系」「奥手」と言われてきたが、自分では何かが違うと感じている

3つ以上当てはまるなら、ノンセクシャルやアセクシャルに近い感覚を持っている可能性があります。

合う相手との出会い方と伝え方

アセクシャルの恋愛とパートナーの探し方では、性を前提としない出会いの経路を4つ解説しています。友情結婚という選択肢は、性を前提としない形での結婚を考えている人の参考になります。

パートナーへの伝え方では、この切り出し方の比較が参考になります。

「実は俺、性的なことがあまり得意じゃないんだよね……どうしよう」

NG例: 相手に不安を与え、解決策がない伝え方です

「好きな気持ちはちゃんとある。ただ、性的なことはあまり求めないタイプなんだ。そのことを知ったうえで、一緒にいたいと思ってる」

OK例: 気持ちを前置きして、相手が受け取りやすい形で伝えます

よくある質問

Q: 性に淡白な人の割合はどのくらいですか?

電通グループが2023年に5万7500人を対象に実施した調査では、アセクシャルに該当する人は全体の1.56%と報告されています。英国の大規模調査では約1%(100人に1人)という報告があります。「性に淡白」という感覚を広く含めると、さらに多くの人が該当すると考えられます。

Q: 性に淡白なのは「治す」べきですか?

治す必要はありません。ノンセクシャルやアセクシャルは性的指向のひとつであり、病気や発達の遅れではありません。「いつか変わる」「好きな相手ができれば変わる」と言われ続けてきたとしても、あなたの感覚はあなたのものです。

Q: 性に淡白でも恋人はできますか?

できます。性的な関係を前提としない出会い方を選ぶことで、価値観が合う相手と出会いやすくなります。マッチングアプリでプロフィールに価値観を書いておく方法、友情結婚相談所を利用する方法、LGBTQ+対応の相談所を選ぶ方法などがあります。

Q: 「性に淡白」とノンセクシャル・アセクシャルの違いは何ですか?

「性に淡白」は社会的な表現で、性格の話として扱われることが多い言葉です。ノンセクシャルは「恋愛感情はあるが性的欲求がない」、アセクシャルは「性的欲求がない(恋愛感情の有無は問わない)」という性的指向を指す言葉です。同じ感覚でも、言葉の持つ自己理解への力が違います。

Q: 性に淡白な自分を相手にどう伝えればよいですか?

関係が深まる前に、「恋愛感情はある。ただ、性的なことはあまり求めないタイプだ」と伝えるのが基本です。「性的に求めない」という事実と、「あなたへの気持ちはある」という前置きをセットにして伝えることで、相手が受け取りやすくなります。セックスしたくないけど結婚したい人の選択肢と伝え方でも、具体的な伝え方を解説しています。

Q: 草食系と性に淡白は同じですか?

異なります。草食系は「恋愛や性的な関係に積極的でない態度」を表す造語で、性格の問題として扱われます。性に淡白(またはノンセクシャル・アセクシャル)は、性的指向の軸での位置を指す言葉です。草食系というラベルは、ノンセクシャルやアセクシャルの自認を遅らせる「仮のラベル」になることがあります。

Q: ノンセクシャルでも恋愛感情はありますか?

あります。ノンセクシャルは「他者に性的に惹かれないが、恋愛感情はある」人を指します。誰かを好きになる気持ちはあります。ただ、その気持ちが性的な欲求とは切り離されています。恋愛したい・誰かと一緒にいたいという気持ちがある人でも、ノンセクシャルであることがあります。恋愛感情はあるけど性欲がない人へで詳しく解説しています。

自分の感覚を、言葉にすることから始める

「性に淡白」という感覚は、性格の問題でも欠点でもありません。あなたの性的指向が、社会的な「普通」と少し違う場所にある、というだけです。

言葉を持つことが最初の一歩です。自分の傾向を知ることで、相手に伝えやすくなります。合う相手を探しやすくなります。「自分はおかしい」という漠然とした不安も薄れます。

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