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友情結婚の生活実態|同居・寝室・お金はどうなる

友情結婚の同居・寝室・家事・生活費・子ども・周囲への説明を、実際に結婚した4組の実例から徹底比較します。同居/週末婚/別居の3形態を選ぶ判断チャート、入籍前に決める6領域のチェックリスト、成婚500人超の相談所データも掲載しています。恋愛のない結婚の日常が具体的にわかります。

Pace編集部
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友情結婚に特化した結婚相談所カラーズは2015年の創業から500人以上を成婚させ、会員は常時300名前後が在籍しています(Business Insider Japan)。制度としての友情結婚を説明する記事は増えました。それでも「入籍した翌日から、その家で何が起きるのか」を書いた記事はほとんどありません。

寝室は分けるのか。食事は一緒に取るのか。生活費は誰がどう出すのか。親や職場には何と言うのか。あなたが決めかねているのは、たいてい制度ではなく日常のほうです。実際に友情結婚をした4組の生活を、生活領域ごとに並べます。

友情結婚の生活は「性行為がないこと」以外は普通の家庭

結論から言えば、友情結婚の日常は一般的な結婚と大きく変わりません。婚姻届を出した法律上の夫婦であり、住民票も戸籍も税制上の扱いも同じです。

カラーズを通じて成婚し、現在は子どもと3人で暮らす女性はこう書いています。

「成婚退会して数年経ち、今ではどこにでもいる、ありふれた家族として過ごしています。(中略)ただ他の家庭と違うのは、性行為が無いということだけです」

出典: 友情結婚相談所カラーズ — 18歳でノンセクシャルを自認し、20代で友情結婚活動を始めた女性

違いが1点しかないからこそ、その1点の周辺にある取り決めが生活の質を決めます。恋愛結婚なら「なんとなく」で済む距離感を、友情結婚では言葉にして決める必要があります。友情結婚とは何かの定義部分を先に押さえておくと、ここから先が読みやすくなります。

友情結婚をした夫婦の同居生活の実態を4組の実例から解説

実際に友情結婚した4組の生活実態【徹底比較】

同じ「友情結婚」でも、生活の形は組ごとに大きく違います。取材記事・相談所ブログ・当事者noteで公開されている4組を、生活領域ごとに並べました。

生活領域ケンさん夫婦
(ゲイ男性×レズビアン女性・10年目)
カラーズ相談員夫婦
(同居・子どもなし)
カイトとメイコ夫婦
(同居・新婚期)
なかば・たなか夫婦
(別居)
住まい同居。各自個室を前提に2LDK以上を選択同居同居。当初はお互い自室で生活同居しない
寝室・入浴個室あり寝室は別室。入浴も別最初は自室中心別世帯
食事一緒に食べるのは月1回の外食のみ基本的に別。生活スタイルを無理に合わせない同じタイミングで取る月1回会う
家事記載なし洗濯は別、掃除は当番制2人分に増え、許容範囲をすり合わせ中各自
お金共通口座に決まった額を入金し、各自の財布は自己管理共同口座に定額を入金。共通費用を引いた残りが共通貯金家電を共用。光熱費の節約効果は限定的借入時などは事前に報告
子ども話し合いのすえ持たない選択なし記載なし記載なし
周囲への説明カミングアウトしていない「ルームシェアに近い生活」と表現転職先で結婚を伝えると質問が集まる結婚のプレッシャー回避が動機

出典: imidas 成婚者インタビュー(ケンさん)/カラーズ(相談員)/note・カイトとメイコ@BAILA(なかば・たなか夫婦)

4組を並べると、共通する正解が存在しないことがわかります。ケンさん夫婦は同居しながら食事を月1回に絞り、月1回の「業務連絡」で運営しています。カイトとメイコ夫婦は逆に、家事も食事も同じタイミングで動かしています。どちらも10年・新婚期という差はあれ、破綻していません。

友情結婚で失敗するのは「形を間違えたとき」ではなく「形を決めなかったとき」です。

同居・週末婚・別居|生活形態の選び方【判断チャート】

住まいの形は、友情結婚で最初に決める項目です。ここを曖昧にしたまま入籍すると、あとから修正するコストが最も高くつきます。

住まいの形を2段階で決める① 同じ家に他人の生活リズムがある状態を日常として受け入れられるか受け入れられる難しい・自信がない② 子どもを持ちたいか② 定期的に顔を合わせたいか持ちたい同居・子育て型妊活方法と育児分担を入籍前に合意する持たない・未定同居・個室型各自個室が取れる間取りが前提条件合わせたい週末婚・近居会う頻度と家賃の扱いを数字で決める必要としない完全別居世帯が一つになる影響の共有が必須※ 一度決めた形を変えてはいけないという決まりはありません。見直す時期を先に決めておくほうが安全です。※ 別居を選んでも法律上の夫婦です。相続・扶養・税制上の扱いは同居の場合と変わりません。
友情結婚の住まいの形を2段階で決める判断チャート

3つの形態には、それぞれ異なるコストと相性があります。

比較軸同居週末婚・近居完全別居
住居費1世帯分に圧縮できる2世帯分+移動費2世帯分
家事負担分担できるが調整が必要各自+会う日のみ共同各自で完結
プライバシー個室の確保が前提条件高い最も高い
子どもを持つ選択現実的に取りやすい難易度が上がる実質的に困難
周囲からの見え方説明が不要になりやすい単身赴任として説明可能「なぜ一緒に住まないのか」を聞かれる
向かない人一人の時間がないと消耗する人移動と二重家賃の負担が重い人生活の実感や支え合いを求める人

同居は経済的な利点が最も大きい一方で、生活音・来客・掃除の基準といった摩擦が毎日発生します。別居は摩擦がほぼ消える代わりに、住居費が二重にかかり、周囲への説明が難しくなります。あなたが優先したいのが「経済的な安定」なのか「侵されない一人の時間」なのかで、答えは変わります。

入籍前に決める6領域の取り決めチェックリスト

友情結婚の経験者からは、結婚前に100項目以上のチェックリストを作り、文書に残して定期的に見直したという事例が報告されています。100項目を一度に作るのは現実的ではないため、まず6領域から着手してください。

  • ①住まい — 同居か別居か、間取りの条件(各自の個室を取れるか)、寝室・浴室・洗濯を分けるか、契約名義と更新時の扱い
  • ②お金 — 共同口座に毎月いくら入れるか、共通費用の範囲(家賃・光熱費・食費・日用品)、個人の支出への干渉の有無、借入や大きな買い物の事前報告ライン
  • ③家事 — 分担か当番制か外注か、掃除の許容ライン、食事を一緒に取る頻度、洗濯物を一緒に洗うかどうか
  • ④性と恋愛 — 性的関係を持たないという前提の確認、家庭外にパートナーを持つことの可否、持つ場合の泊まりの頻度と家への同伴可否、相手への報告義務
  • ⑤子ども — 持つか持たないか、持つ場合の方法(人工授精・シリンジ法など性行為を伴わない方法)、育児の分担、持たない場合の将来の見直し時期
  • ⑥周囲への説明 — 親・親族・職場・友人それぞれに何をどこまで伝えるか、性的指向を開示するかしないか、2人で説明の内容を統一しているか

6領域に加えて、出口条件を必ず決めてください。「どちらかに恋愛パートナーができた場合」「3年ごとに関係を見直す」といった条件を先に決めておくと、話し合いが感情の衝突になりません。決めた内容は友情結婚の婚前契約書の形で文書化し、公正証書にすると法的な効力が高まります。

周囲への説明と「バレる」問題は実際どうなるか

友情結婚の生活で最も負荷が高いのは、家の中ではなく外への説明です。

10年目のケンさんは、性的指向を開示しない選択をしています。「今の日本社会で、自分にとってはゲイであることを知られることのデメリットのほうが、格段に大きい」という判断です(imidas)。カミングアウトをしないまま法律上の結婚を選ぶことは、逃げではなく現実的なリスク管理です。

新婚期のカイトとメイコ夫婦は、転職先で結婚していると伝えると「こちらが思っている以上に興味をもっていろいろと聞いてくる人が多い」と書いています。結婚しているという事実は、独身でいるより多くの質問を呼び込みます。

説明の型を2人で統一しておく

場面避けたい伝え方現実的な伝え方
職場の雑談「恋愛感情はないんですけどね」と説明を始める「学生時代からの付き合いで、価値観が合ったので」で止める
親からの孫の催促その場しのぎで「そのうち」と答える「2人で相談して決めたことがあるので、時間をもらいたい」と一度で線を引く
友人からの追及相手の同意なく事情を打ち明ける「話せるようになったら話す」と保留する
別居を聞かれたとき言い訳を都度作る「仕事の都合で生活拠点を分けている」で統一する

大切なのは、内容の正しさより2人の説明が食い違わないことです。片方が「価値観が合ったから」と言い、もう片方が「事情があって」と言うと、そこから追及が始まります。友情結婚のデメリットと注意点でも、周囲の理解を得にくい問題は主要なリスクとして扱っています。

生活が破綻する4つの典型パターンと回避法

友情結婚の経験者が語る後悔には、はっきりした傾向があります。

  1. 親への説明を後回しにした — 入籍後に説明すると、事後報告への不信が加わります。回避法は、伝える順番と内容を入籍前に決めることです
  2. 生活費の取り決めが曖昧だった — 「だいたい半分」で始めた家計は、収入差が広がった時点で必ず揉めます。回避法は、金額を数字で決め、見直す時期も決めることです
  3. 一人の時間が確保できなかった — 恋愛感情がない相手との同居では、気を遣う時間がそのまま消耗になります。回避法は、個室の確保と「干渉しない時間帯」の明文化です
  4. 家庭外パートナーのルールが未設定だった — 泊まりの頻度、家に呼ぶかどうか、相手への報告の有無を決めずに始めると、嫉妬ではなく不公平感が積もります。回避法は、④の領域を最初に詰めることです

4つのうち3つは、入籍前の話し合いで防げます。友情結婚で起きるトラブルの大半は、性のあり方ではなく生活の運用ルールから発生します。

よくある質問

Q: 友情結婚では必ず同居しなければいけませんか?

同居の義務はありません。実際に、同居せず「月1回は会う」というルールで運営している夫婦もいます(@BAILA)。別居を選んでも法律上の夫婦であることに変わりはなく、相続権・配偶者控除・医療同意権といった法的保護は同じように適用されます。判断チャートの通り、生活リズムへの許容度と子どもの希望から決めてください。

Q: 寝室は分けるのが一般的ですか?

同居する友情結婚の夫婦では、寝室を分ける例が多く見られます。カラーズの相談員は寝室・入浴・洗濯をすべて分け、掃除のみ当番制にしていると書いています。ケンさん夫婦も各自の個室を前提に2LDK以上の間取りを選びました。物件探しの段階で個室が2つ取れるかどうかが、生活の快適さを左右します。

Q: 生活費はどう分担するのが揉めにくいですか?

共同口座に毎月定額を入金し、共通費用をそこから支出する方式が広く使われています。カラーズの相談員夫婦は、共通費用を差し引いた残りをそのまま共通貯金にしています。ケンさん夫婦も共通口座に決まった額を入れ、各自の財布は自己管理です。収入比で割合を決める場合も、「だいたい」ではなく金額を数字で確定させてください。

Q: 友情結婚で子どもを持つことはできますか?

可能です。性行為を伴わない方法として、人工授精やシリンジ法が選択肢になります。相談所ではマッチングの段階で妊活の方法まで相談の対象になります(Business Insider Japan)。実際にカラーズを通じて成婚し、子どもと3人で暮らしている家庭もあります。育児の分担と費用負担を入籍前に合意しておくことが前提です。

Q: 友情結婚だと周囲にバレますか?

生活の中で自然にバレることはほとんどありません。婚姻届を出した法律上の夫婦であり、外形的には一般の結婚と区別がつかないためです。10年目のケンさんも性的指向を開示していません。ばれる要因があるとすれば、2人の説明が食い違うことです。職場・親族・友人それぞれへの説明を、事前に統一しておいてください。

Q: 生活を始めてから合わないとわかったらどうなりますか?

法律上の離婚手続きが必要になります。感情的な結びつきが薄いぶん、離婚のタイミングで合意が取りにくくなる例もあります。入籍前に「どちらかに恋愛パートナーができた場合」「一定期間ごとに関係を見直す」といった出口条件を決め、婚前契約書に明記しておくことがリスクを最も下げます。

友情結婚の生活を具体化する3ステップ

友情結婚を検討する段階で必要なのは、決心ではなく解像度です。日常の形が具体的に見えるほど、相手との条件も明確になります。

  1. 自分の生活形態を1つ選ぶ — 判断チャートで同居・個室型同居・週末婚・完全別居のどれに近いかを決めます。ここが決まらないまま相手を探すと、条件の合わない相手と時間を使うことになります
  2. 6領域を自分の答えで埋める — 住まい・お金・家事・性と恋愛・子ども・周囲への説明の6つに、まず自分の希望を書き出します。相手と擦り合わせるのはその後です
  3. 条件を開示できる場所で相手を探す — 一般の婚活市場では、これらの条件を最初から開示できません。友情結婚に特化したサービスなら、条件が前提として共有されています

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