同性カップルの結婚式|式場・費用・演出ガイド【2026年版】
同性カップルでも結婚式は挙げられます。LGBTフレンドリーな式場選び・費用相場・演出アイデア・アウティング対策を、2026年最新情報で当事者目線で解説。530以上の自治体でパートナーシップ制度が導入され、多様な挙式スタイルが選べる時代になりました。
同性カップルでも、結婚式は挙げられます。
「自分たちには関係ない」と思っていた方も多いかもしれません。でも2026年現在、日本全国530以上の自治体がパートナーシップ制度を導入し、LGBTフレンドリーな式場やウェディングサービスが着実に増えています。費用の目安・式場の選び方・当日の演出まで、当事者目線でまとめました。
この記事を読めば、フォトウェディングから本格的な挙式まで、自分たちに合ったスタイルで一歩を踏み出せます。
同性カップルが結婚式を挙げるための基礎知識
法的婚姻と「挙式」は別物
日本では2026年5月時点で同性婚は法的に認められていませんが、「結婚式を挙げること」は法的婚姻とはまったく別の話です。法律の縛りなく、2人の意思と式場の対応さえあれば、挙式はいつでも実現できます。
2026年3月25日、最高裁は同性婚をめぐる訴訟を大法廷に回付しました。司法判断の最新動向は同性婚 日本 最新2026年の状況で詳しく解説しています。
パートナーシップ制度の現状(2026年)
2026年5月時点で、全国530以上の自治体がパートナーシップ制度を導入し、人口カバー率は93%を超えました(nippon.com 2026年データ)。制度を利用しているカップルは累計9,800組以上に上ります。
パートナーシップ証明書があると、病院での家族面会、一部の自治体住宅への入居申請など実務面で活用できます。制度のメリット・デメリットはパートナーシップ制度 メリット・デメリットで整理しています。
3つの挙式スタイルから自分に合うものを選ぶ
同性カップルの挙式は、大きく3つのスタイルに分けられます。カミングアウトの状況、予算、ふたりの希望によって最適なスタイルは変わります。
| スタイル | 費用目安 | 向いている人 |
|---|---|---|
| フォトウェディング | 10〜20万円 | まだ周囲にカミングアウトしていない/記念だけ残したい |
| プチウェディング | 20〜50万円 | 近親者・親友だけに伝えたい/プライバシーを守りたい |
| ゲストあり挙式 | 100〜300万円 | 友人・家族全員に祝福してほしい/公に認めてもらいたい |
フォトウェディング(記念撮影のみ)
おすすめポイント 費用が最も抑えられ、公開範囲を自分たちで決められます。チャペル・スタジオ・屋外など撮影場所の選択肢も広く、衣装も自由に選べます。
向かない人 「ゲストに来てもらいたい」「食事や演出を楽しみたい」という場合は次のスタイルを検討しましょう。
LGBTカップル専用のフォトウェディングプランを持つ会社も増えており、ドレス×ドレス・スーツ×スーツなどのプランを標準で用意しているところもあります。
プチウェディング(ふたりだけ or 少人数)
おすすめポイント 信頼できる人だけを招いてセレモニーを行うスタイルです。10人以下の少人数でアットホームな式を実現できます。ゲストハウスや貸し切りレストランを使うケースが多く、式場選びの自由度も高いです。
向かない人 親族への挨拶や披露宴をしっかり行いたい場合はゲストあり挙式を選びましょう。
ゲストあり挙式(フル挙式)
おすすめポイント 家族・友人全員を招いて祝福してもらう、最も「結婚式らしい」スタイルです。「周囲に公認してほしい」「一生の記念に残したい」という方に向いています。
向かない人 家族がまだカミングアウトを知らない場合、事前に伝えるかどうかの判断が必要です。焦らず、自分のペースで準備を進めましょう。
LGBTフレンドリーな式場を選ぶ5つのポイント
式場選びで最も大切なのは「LGBTカップルへの対応実績と姿勢」を事前に確認することです。
- 公式サイトにLGBTフレンドリー・同性カップル対応の宣言がある
- LGBTウェディングの担当実績があるプランナーがいる
- 衣装がドレス×ドレス、スーツ×スーツなど自由に選べる
- 呼称(「新郎・新婦」→「お二人様」「両新郎」等)に柔軟に対応できる
- SNS掲載禁止など、プライバシー保護の依頼を受け付けてくれる
スタッフのLGBT研修実績
担当プランナーがLGBTウェディングの専門知識を持っているかどうかは、式の完成度に直結します。「LGBTQ+婚の担当経験はありますか?」と初回相談時に直接聞くのが最も確実です。式場のホームページに「LGBT研修実施済み」の記載があるかも確認しましょう。
衣装の自由度
「ドレス×ドレス」「スーツ×スーツ」「白無垢×白無垢」など、ふたりの希望に沿った衣装プランを準備している式場を選びましょう。「異性カップル向けのドレスしか置いていない」という式場は、サービスの柔軟性が低い可能性があります。
呼称・進行の柔軟性
一般的な挙式では「新郎様・新婦様」「花嫁・花婿」などの呼称が使われますが、同性カップルには合わないことがあります。「お二人様」「両新郎様」「両新婦様」などへの変更を受け入れてくれるかを事前に確認しましょう。
プライバシー配慮
挙式の写真や動画のSNS掲載について、式場スタッフ・ゲストそれぞれへの制限を設定できるか確認します。アウティングのリスクを避けるために、写真データの管理方針も確認しておくと安心です。アウティングへの対処法はアウティング対処法を参考にしてください。
式場の探し方
「みんなのウェディング」や「トキハナ」などのウェディングサイトでは、「LGBTQ+婚OK」のタグで絞り込み検索が可能です。Marriage for All Japanでは、LGBTフレンドリーな式場情報も確認できます。
費用の目安(2026年)
| 項目 | フォトウェディング | プチウェディング | ゲストあり挙式 |
|---|---|---|---|
| 撮影・挙式費用 | 10〜20万円 | 15〜30万円 | 50〜150万円 |
| 衣装レンタル | プラン込みが多い | 5〜20万円 | 10〜30万円 |
| 飲食・引き出物 | なし | 5〜15万円(少人数) | 30〜100万円 |
| 合計目安 | 10〜20万円 | 20〜50万円 | 100〜300万円 |
一般的な結婚式の平均費用は約370万円(ゼクシィ調査)ですが、ご祝儀収入で自己負担を大幅に抑えられる場合があります。プチウェディングやフォトウェディングを選べば、ご祝儀なしでも手の届く価格帯で実現できます。
当日の演出・進行のポイント
呼称の事前調整
挙式の進行で最も多いトラブルが「呼称の取り違え」です。担当プランナーと司会者に、以下を必ず書面で共有しましょう。
- ふたりの呼称(「お二人様」「両新郎」「両新婦」など)
- 招待状・席次表の肩書き
- 進行台本での言葉遣い
衣装スタイルの選択肢
| スタイル | 主な選択肢 |
|---|---|
| ドレス×ドレス | ウエディングドレス2着、カラードレス×ウエディングドレスなど |
| スーツ×スーツ | タキシード2着、ネイビースーツ×ブラックスーツなど |
| ミックス | ドレス×タキシード(どちらが着てもOK) |
| 和装 | 白無垢×白無垢、紋付袴×白無垢、振袖×紋付袴など |
「自分たちが着たいものを着る」がベストです。式場スタッフに遠慮せず、希望を伝えましょう。
ゲストへの案内
ゲストを招く場合は、招待状の送付前に以下を検討しましょう。
- 招待状の差出人表記(「○○ ○○・○○ ○○」と連名にする)
- 当日のSNS掲載可否をゲストに事前に伝える
- 挙式の性質(同性カップルの式)をどこまで事前に伝えるか
同性カップルの同棲後の生活設計については同性カップルの同棲準備ガイドも合わせてご覧ください。
挙式した当事者の声
「立ちはだかる壁がたくさんある中で『2人で生きていくんだ』と覚悟を決めて、周りのみなさんに認めていただく、結婚式はそんな機会だった」「結婚式をきっかけに周りの方に夫婦として認めていただくようになったので、とても生きやすくなりました」
出典: ウエディングパーク(東小雪さん・レズビアンカップル)「祝福されるって、こんなに嬉しいんですね。ふたりの存在を祝われるっていうことは自分たちがいてもいいよと言われているのと一緒。」
出典: CRAZY MAGAZINE(同性カップル挙式体験談)よくある質問
Q: 同性カップルでも神前式・仏前式はできますか?
神社や寺院によって対応が異なります。日本でも一部の神社・仏閣がLGBTカップルの神前式・仏前式に対応していますが、すべての宗教施設が受け入れているわけではありません。希望する場合は、事前に式場や宗教施設に直接問い合わせて確認しましょう。
Q: 結婚式での呼称はどうすればいいですか?
「新郎・新婦」にこだわる必要はありません。「お二人様」「両新郎」「両新婦」など、ふたりが心地よい呼称を選べます。担当プランナーと司会者に事前に書面で共有し、当日の進行台本に反映してもらうのが確実です。
Q: アウティングが心配です。どんな対策ができますか?
SNS掲載禁止の依頼、写真データの管理方法の確認、招待ゲストの事前選定が主な対策です。式場スタッフにプライバシー保護の重要性を事前に伝えておくと安心です。アウティング全般への対応はアウティング対処法で詳しく解説しています。
Q: 費用はどのくらいかかりますか?
スタイルによって大きく異なります。フォトウェディングは10〜20万円、プチウェディング(少人数)は20〜50万円、ゲストあり挙式は100〜300万円が目安です。初回相談は無料の式場がほとんどなので、複数社に相談して比較するのをおすすめします。
Q: フォトウェディングと挙式セレモニーはどちらがおすすめですか?
「周囲へのカミングアウト状況」と「希望する体験」によって変わります。まだカミングアウトしていないならフォトウェディングが安全で手軽です。ゲストに来てもらい祝福を受けたいならセレモニーを選びましょう。両方を組み合わせるカップルも増えています。
Q: 準備期間はどのくらい必要ですか?
フォトウェディングなら1〜3ヶ月で実現できるケースが多いです。ゲストあり挙式の場合は、式場の予約・招待状の送付・衣装決めなどを含めると6〜12ヶ月が一般的です。LGBTフレンドリーな式場は人気があるため、早めに相談を始めると選択肢が広がります。
Q: 相談できる窓口はありますか?
挙式に関する不安だけでなく、関係に関する悩みや心のケアが必要な場合は、よりそいホットライン(0120-279-338)に相談できます。24時間無料で対応しており、LGBTQ+に関する専門相談も受け付けています。
自分たちの「幸せの形」で挙式を始める3ステップ
結婚式の準備で最初にすることは、スタイルを決めることです。シンプルな3ステップで始められます。
- 挙式スタイルを決める:フォトウェディング・プチウェディング・ゲストあり式の中から、ふたりの状況に合ったスタイルを選びます。費用・公開範囲・演出の希望をリストアップしましょう。
- LGBTフレンドリーな式場を絞り込む:ウェディングサイトの「LGBTQ+婚OK」タグや、Marriage for All Japanのリソースを活用して候補を3〜5社リストアップします。
- 初回相談でチェックリストを確認する:担当実績・衣装の自由度・呼称対応・追加費用の有無を確認します。対応の温度感が最も正直な指標です。複数社を比較してから決めましょう。


