LGBTフレンドリー企業一覧 【2026年版】 職場の 選び方

「この会社、本当に安心して働けるのか」——就職活動や転職活動中のLGBTQ+当事者なら、一度はこの問いに向き合うことになります。LGBTフレンドリーを掲げる企業は2026年時点で急増していますが、認定の有無だけでは職場の実態は測れません。
PRIDE指標2025の認定データと自治体別認定制度を整理し、転職・就活中のLGBTQ+当事者が本当に使える職場選びの判断基準と、カミングアウトなしに職場環境を確認する方法を整理します。
LGBTフレンドリー企業とは 何か
LGBTフレンドリー企業に法的な定義はありません。一般的には次の3条件を満たす企業を指します。
差別禁止規定: セクシュアリティやジェンダーに基づく差別を、就業規則に明文化している
条件2同性パートナーへの福利厚生: 慶弔休暇・住宅手当・家族手当などを同性パートナーにも適用している
条件3トランスジェンダーへの配慮: 性別適合手術休暇や、職場設備(更衣室・トイレ)への対応がある
「フレンドリーを掲げているだけ」の企業も少なくありません。判断の目安になるのが外部機関による認定制度です。
PRIDE指標2025 認定企業数と 業界別傾向
PRIDE指標は、一般社団法人work with Prideが運営する、職場におけるLGBTQ+への取り組み評価指標です。2025年度は過去最多の931社が応募し、企業の取り組みが加速していることがわかります。
| 認定ランク | 認定企業数 |
|---|---|
| ゴールド | 750社 |
| シルバー | 119社 |
| ブロンズ | 53社 |
| レインボー(社会連携) | 38社 |
業界別の 主な 認定企業 (例)
IT・テクノロジー: 楽天グループ、富士通、NEC、日本IBM、アクセンチュア
金融・保険: 三菱UFJ銀行、みずほフィナンシャルグループ、日本生命、損保ジャパン
製造: パナソニック、ソニーグループ、三菱電機
コンサル・法律: デロイト トーマツ グループ、EYジャパン、KPMGジャパン
小売・サービス: 資生堂、丸井グループ
※上記は例示であり、認定状況は年度によって変わります。最新の全企業リストはwork with Pride公式サイトで確認してください。
自治体別LGBTQ認定制度と 対象エリア
PRIDE指標と別に、各自治体が独自の認定・登録制度を設けています。地方移住や首都圏外での就職を検討している方にとって、自治体制度は有力な参照軸になります。
| 自治体 | 制度名 | 特徴 |
|---|---|---|
| 東京都 | LGBTフレンドリー宣言事業所・店舗等 | 宣言した事業所を都が一覧で公開 |
| 大阪市 | LGBTリーディングカンパニー認証 | 審査基準あり。市内事業者が申請 |
| 札幌市 | LGBTフレンドリー指標 | 取組の項目数で星1〜3を登録。149企業(2026年7月28日現在) |
| 福岡市 | ふくおかLGBTQフレンドリー企業登録制度 | 3分野の取組で登録。2022年10月開始 |
地域によって制度の厳格さは異なります。取組項目の基準が明確な札幌市の指標は、信頼性の目安として特に参考になります。
パートナーシップ制度のメリット・デメリットもあわせて把握しておくと、職場の福利厚生と自治体制度の関係が整理しやすくなります。
本当に フレンドリーな 職場を 見分ける 5つの ポイント
認定の有無だけに頼らず、自分で職場を評価する基準を持つことが重要です。
- 就業規則に「性的指向・性自認による差別禁止」が明文化されているか
- 同性パートナーへの家族手当・慶弔休暇が就業規則に記載されているか
- 社内LGBTQ+サークルや専用相談窓口が実際に稼働しているか
- トランスジェンダー従業員向けの配慮(更衣室・更衣時間・トイレ)があるか
- 採用ページや社員インタビューでLGBTQ+当事者の声が実際に紹介されているか
5項目全てクリアしている企業でも、職場環境は直属の上司の理解度で大きく変わります。可能であれば、最終面接や職場見学の機会にチームの雰囲気を直接確認することをお勧めします。
職場でSOGIハラが起きた場合の対応については、SOGIハラとは:事例と5ステップの対処法で詳しく解説しています。
カミングアウトなしに 職場環境を 確認する 5ステップ
入社前にセクシュアリティを開示せず、職場の実態を把握するための手順です。面接段階でも実践できます。
採用ページ・会社HPを確認する
「ダイバーシティ」「D&I」「LGBTQ+」という言葉が掲載されているか確認します。PRIDE指標のロゴがHPに掲載されているかも確認ポイントです。記載がない企業が必ずしも非フレンドリーではありませんが、取り組みへの意識の差が出ます。OpenWorkや転職会議でリアルな口コミを確認する
退職者の口コミに「ハラスメント」「古い体質」「多様性への配慮がない」等の記述がないかを確認します。ネガティブ口コミが皆無な場合は、投稿数が少ない可能性もあるため割り引いて読むことが必要です。LinkedInでLGBTQ+当事者の社員を探す
プロフィールにレインボーフラッグや「Pride Month」関連の投稿をしている社員がいるかを確認します。当事者が声を上げやすい文化かどうかの目安になります。採用担当者に間接的に確認する
「御社のダイバーシティへの取り組みについて教えてください」と面接で質問します。具体的な制度名や実例がすぐ出てくる企業は取り組みが進んでいます。「大切にしています」だけの答えは要注意です。内定後に福利厚生の詳細を確認する
内定後であれば、人事部に「同性パートナーへの福利厚生の適用範囲」を問い合わせることができます。選考中は回答を断られる場合がありますが、内定後はほぼ回答が得られます。
職場でカミングアウトをするかどうか迷っている方は、職場でのカミングアウト:準備と伝え方も参考にしてください。
よく ある 質問
Q: PRIDE指標の 認定企業一覧は どこで 確認できますか?
work with Pride公式サイトで確認できます。ゴールド・シルバー・ブロンズ別に認定企業が公開されています。
Q: LGBTフレンドリーと 書いてある 企業は 本当に 安全ですか?
認定を受けていることは一定の信頼の目安ですが、制度の整備と職場文化の成熟度は必ずしも一致しません。部署や直属の上司によって実際の職場環境は大きく異なります。事前の口コミ確認と、面接での直接質問を組み合わせることが重要です。
Q: 中 小企業でも LGBTフレンドリーな 職場は ありますか?
あります。PRIDE指標は企業規模を問わず応募でき、中小企業でも認定を受けている例があります。札幌市のように、市内の中小企業が多く登録している自治体制度もあります。大企業に限定して探す必要はありません。
Q: 転職 活動中に カミングアウトは 必要ですか?
不要です。採用選考においてセクシュアリティや性自認を確認することは、合理的な理由がない限り不適切です。入社後に同性パートナー向けの福利厚生を利用する際には、その時点で人事への申請手続きが必要になります。
Q: SOGIハラに 遭遇した 場合、 どこに 相談できますか?
社内の相談窓口のほか、よりそいホットライン(0120-279-338) や、都道府県の労働局(総合労働相談コーナー)に相談できます。相談は匿名でも可能です。詳しくはSOGIハラとは:事例と対処法を参照してください。
Q: 自治体の 認定制度は 全国で どの くらい ありますか?
2026年時点では、東京都・大阪市・札幌市・福岡市などで企業向けの制度が整備されています。自治体のホームページで最新情報を確認することをお勧めします。
安心して 働ける 職場を 自分で 選ぶために
PRIDE指標や自治体認定は職場選びの出発点として有効です。ただし認定は制度の整備を保証するものであり、職場文化の質を保証するものではありません。
今日からできることは3つです。
PRIDE指標のゴールド認定企業から転職先をリストアップする
work with Prideの公式サイトの認定企業一覧から、気になる企業をリストアップします。口コミとLinkedIn調査で実態を確認する
OpenWork・転職会議でネガティブ口コミがないか確認し、LinkedInで当事者の社員が活躍しているかを調べます。LGBTQ+特化の転職支援を活用する
JobRainbowのようなLGBTQ+特化の転職支援サービスを利用すると、当事者視点のアドバイスを受けながら転職活動を進められます。





